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野球選手のケガ 肩編

あかほり接骨院の小林 晃徳です。

ブログをご覧頂きありがとうございます。

前回、野球選手のケガ(肩編)ということで、野球選手の肩関節のケガの原因は”投げすぎ””身体の使い方が悪い””不良な投球フォーム”といったお話をしました。

その中で、肩関節のケガの種類をお話ししましたが、今回は詳しくどのようなケガで、身体の中でどうなって痛みが出ているのかを解説していけたらと思っています。

野球肩の種類

野球肩はボールを投げる動作に伴って肩関節周辺に発生する痛みの総称と言いました。

今回は主要な頻度の高い野球肩をご紹介します。

1、インピンジメント症候群

野球肩の原因の中でも多いのがインピンジメント症候群です。肩関節を使うたびに、肩峰や靭帯に上腕骨頭が衝突することにより、腱板が挟まれ、肩峰下滑液包に炎症を起こし、肩が痛みます。

野球の投球動作の他、ラケット競技など、腕を上に振り上げる動作を繰り返すスポーツでも発症します。

インピンジメント症候群の特徴として、肩関節を上げていくと70〜120°あたりで痛みや引っかかり感を感じ、挙上困難となるケースが多いのが特徴です。

2、腱板損傷

腱板とは、肩の中にある棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋という4つの筋肉の腱の複合体を言います。

スポーツでこの部位を負傷することは多く、腱板損傷とは肩にある上腕骨頭に付着している腱が骨頭から剥がれたり、破れたりする損傷の事を言います。

投球動作の他、ラケット競技、あるいは転倒した際に肩から落ちるなどの外傷がその原因として挙げられます。

痛みで腕が上がらない、腕を下ろす時に痛みが走る、自分の腕を支える事が出来ない、夜間、痛みで目が覚めるなどの症状が現れます。

3、リトルリーグショルダー(上腕骨骨端線離開)

成長期の投球障害で、投球時や投球後に肩の痛みを訴えます。子どもの骨の端の方には骨を形成する細胞が密集する成長線という軟骨(成長軟骨)がありますが、骨に比べて強度が弱く、過度の投球による負荷で損傷し、上腕骨の骨の部分の成長軟骨(骨端線)の離開(骨端線離開)が起こって痛みが現れるスポーツ障害です。放置しておくと痛むだけでなく成長障害にも繋がる可能性があります。

投球動作の他、ラケット競技、あるいは転倒した際に肩から落ちるなどの外傷が原因として挙げられます。

投球時、投球後に痛み、肩をねじると痛みが出ます。

4、ルーズショルダー(動揺肩、動揺性肩関節症)

肩関節を構成する骨、筋肉、関節包(関節の袋)には肉眼的には異常がないのに、肩関節の亜脱臼位(上腕骨頭が下方にずれる)になる傾向のものを言います。鈍痛、脱臼の不安定感、スポーツ動作の障害、脱力感があれば治療が必要です。

5、肩甲上神経損傷

棘下筋を支配している肩甲上神経が、投球のフォロースルーのような動作の時に引っ張られたり、圧迫されたりして損傷をおこしたものです。

今回は特に野球選手に多い肩関節のケガをまとめてみました。

痛みが出るにはなにか痛くなる原因があります。

痛みが出る前に予防する事で、大切な大会に100%のコンディションで臨めると思います。

ぜひ、痛くなる前に身体のケアの習慣をつけて頂きたいと思います。

よろしくお願い致します。